いぬと一緒にいるときは、スマホを触るのやめよう。
まあベロベロに舐められたり、甘噛みされたりでしつけないといけないから、触るどころではないんだけども。
いつかの未来にこの子とおわかれするときに、「スマホばっかり触ってないで、もっと撫でてあげればよかった」って思う気がしたから。
やめましょう。いぬに集中。
うちのいぬはいつも、飼い主であるわたしと夫を「同時にどちらも見えてる状態」でいたいらしい。
わたしをそばにいると、夫を探す。夫がそばにいると、わたしを探す。いそがしそう。
だから、ふたりで並んでいぬをだっこしてみた。ピタッと動きをとめて、じーっとこちらをみている。なんか言ってごらんて。
そのままいぬの目を覗いてみた。真っ黒で、クリクリした瞳の中にデレデレニコニコした飼い主がふたり。
そうか、この景色がみたかったんだね。
うれしいね。いつでもみてね。
仔犬を飼うことになった。いぬはかわいい。
いぬの1日は、だいたい飼い主である自分のことを待っている。
朝起きたらわたしを待ってるし、ごはんを食べたら「たべおわりました」って顔をして待ってる。
うんちをしたら「うんちしました」、お水を飲んだついでに「おみずをのみました」って顔をして待ってる。
仕事中に覗きにいくと、寝てるときもあるけど「おしごとおわった?」って顔をしてわたしを待ってる。
お散歩の時間は、唯一忙しそうだ。いろいろな地面と、いろいろな匂い、いろいろな車を確認してる。きみの仕事は近所の調査隊なのかもね。
夕ご飯もおりこうにして待ってる。食べ終わると「たべた!」って顔して待ってる。
寝る前まであそぶ。待たせてごめんね。ふわふわだね。あっという間に寝る時間になるね。
いぬはかわいい。いつまでも待っててほしいよ。明日もあそぼうね。